5条通8丁目旭川はれて
TEL 080-5562-5029

 飲茶の定番、小龍包。メニューで見かけたことはもちろんあるけれど、実は食べたのは今回が初めてだった。

 せいろを開けた途端、立ち上る湯気と、生地のふんわりとした香りに期待しながら、慎重に箸で小龍包をつまんでレンゲに乗せる。皮をちょいちょい、とつついて破くと、じわじわじわ~とスープがあふれ出てきた。絶対に熱い。やけどするくらい熱い。それは分かっているけれど…我慢できずに口をつけると、肉や野菜の旨味が溶け出したスープが本当に絶品だった。

 スープだけでこんなに美味しいなら、小龍包自体は…? と、はやる気持ちを抑えられず、黒酢と針ショウガを添えて、あつあつをぱくり。手作りの生地の食感と、スープに溶け出してなお美味しい餡が口いっぱいに広がって、思わずにっこりしてしまう。

 「小龍包って時間との勝負の食べものなんです。あつあつの出来立てが絶対に一番美味しい」と話すのは、店長の切田順子さん(60)。蒸したて、出来たてを美味しい状態で食べてもらいたいと、テイクアウトは受けていない。

 「提供したらすぐに食べてもらいたくて、ちょっとそわそわしちゃうこともあります(笑)。温かい物を食べると体はもちろん、気持ちもあったかくなると思いますね」と笑顔の切田さん。食いしん坊の記者は、口の中をやけどするくらい我慢できる! すぐ食べたい! と思ってしまったが、本当にあつあつなので、やけどには十分気を付けて食べてほしい。

 単品メニューの他に、お得なランチセットや、夜はお酒と小龍包、冷菜が楽しめるセットなども用意されている。

 また、季節ごとの限定小龍包もあり、今はゆず小龍包(三百三十円)が食べられる。「春に向けて桜色の小龍包を開発中です」とのことで、暖かくなったらまたぜひ足を運びたい。

 営業時間は昼が午前十一時半~午後三時、夜が午後五時~十時。どちらもラストオーダーは三十分前。水曜日定休。(作田穂菜美)

ケロコメモ
 小籠包は、そんなに積極的に食べたことはなかった。中華のコースに出てきて、食べたら美味しいけど…。
 ここは小籠包屋さん。すぐ横で作っているので、本当にあつあつでやって来る。レンゲにのせて、箸で皮を破り、スープを味わうと書いていあるが、目の前に運ばれて来ると、ついパクっと食べてしまう。結果、アチアチとなるけど、中のスープが本当に美味しい。
 豚肉はすぎもとファーム。野菜も近郊のものを使うなど、素材にもこだわっている。皮も手づくり。本当に手をかけている。
 餃子も春巻きも好きだけど、これからは小籠包も食べに行こうと思う。

2023年03月14日号掲載