年末は連日の雪で、会社と自宅の除雪に大汗をかく日々が続きました。住宅地の生活道路ばかりか、バスが行き来する幹線道路までが“両側一車線”のような状況。こんなに雪が多い年末もないと思いましたが、市土木事業所によると、積雪は例年と比べて多くはない、らしいのです。

 土木事業所の説明では、新年を迎える前にと排雪を始めた矢先に暖気が入って降雪が続き、排雪作業を中断して除雪に注力しなければならなくなったとのこと。それが市民に「今年の年末くらい、雪が多い年もないな」と感じさせているようです。まあ、車がすれ違えないほど狭い道で、お互いに譲り合って、歩行者に気を付けて、安全運転に徹せざるを得ない状況も、交通マナーが決して良いとは言えない旭川地域のドライバーにとっては、良い薬かもしれませんね。

 さて、新年号を読んだ六十代の男性読者からメールが届いた。小紙の「占い」の欄を担当していただいているカメリア・マキさんのインタビュー記事について、感想を書いている。東京から旭川に移り住んだカメリアさんには、三年前の新年号でも、“第二の故郷・旭川”について率直に語ってもらった。そのインタビューに対して、読者から驚くほど多くの反響が届いた。それで、今回の第二弾になった、というわけだ。この反響は、「魔女倶楽部」を主宰する彼女の“魔力”のなせるわざなのかと首を傾げつつ、「カメリアマキさんの『愛するわがまち 魅力と問題』を読んで」と題する男性からのメールのサワリを紹介しよう。

 ――穏やかな元日の朝、あさひかわ新聞元旦号の一部に早速目を通した。二面、西川市長と中小企業家同友会の企業経営者との意見交換の記事を読む。課題も方向性も、勿論ビジョンさえも読み取ることの出来ない内容に、正月だというのに腹立たしい気持ちに襲われる。

 二部に進む。「東京→旭川 移住3年目…」。カメリア・マキさんの記事だ。読み進んでいくうちに、彼女の「ものの見方・考え方」に共感を覚えていく。彼女にとって「感動的です」と言わしめる旭川での日常を紹介し、ご自分が年齢を重ねたからこそと、二十代、三十代の世代に対する配慮も忘れない。そんな大好きな旭川移住三年目の彼女が気付いた、このまちの問題点をまとめている。

 「ソフトに投資しないまち」と問題点の①に掲げ、具体的に「食べマルシェ」「冬まつり」などのイベントの実態に対して、「ディレクターが不在」と言い切っている。自らがビジネス企画を得意な仕事としてきた彼女だからこそ、そこに気が付くのだろう。

 そして、旭川への移住についても、旭川は雇用の受け皿が充分でないとして、「給料をもらって働きたいという心構えでは、旭川は確かにしんどい…」と指摘する。

 問題の②には、英語表記が少ないことを指摘している。確かに気にもしなかった指摘だ。年末の他紙には、海外からの観光客が増えていることを喜ぶだけの記事があったように思い出す。ここでの指摘は単に空港などの問題だけではない。飲食店や一般の商店なども考えるべきだと言う事で、「旅人が一人で歩けるまちに」と訴えている。今までのように行政がやるのだろうと受動的な姿勢を批判しているのだ。市民の皆さん考えようよ、と呼び掛けられているように思う。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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