ラジオ派の友人が、「NHKが、例の森友の文書改ざん問題で、これまで『書き換え』と報道していたのを『改ざん』に改めるって、朝のニュースで言ってたよ」と教えてくれた。「理由の説明はなかったけど」と。

三十日付朝日新聞朝刊、「池上彰の新聞ななめ読み」を読んで、わけがわかった。NHK以外の民法は関知しないが、新聞では読売と日経が、朝日が三月二日朝刊の一面トップで「財務省が森友学園との国有地取引の際に作成した決済文書が書き換えられている」とスクープし、十二日になって財務省が文書の書き換えを認めた以降、朝日と毎日、道新は「改ざん」と書き、読売と日経は一貫して「書き換え」と書いていた。それは私も気づいていた。

ところが二十七日の朝刊から、読売も日経も、突如、「改ざん」を使うようになった。その理由が、二十六日の参院予算委員会で、安倍首相が「(今回の書き換えについて)改ざんという指摘を受けてもやむを得ないのではないか」と述べたから、というのだ。池上さんは、次のように指弾する。

――新聞社としての独自の判断をせずに財務省の発表通り「書き換え」と書き続け、安倍首相が認めた途端に「改ざん」と“書き直す”。新聞社として恥ずかしくはないですか。枕はここまで。

市議会第一回定例会が三月二十六日に閉会した。二十二日の予算等審査特別委員会、のとや繁議員の質問と西川将人市長の答弁に、「たまげた」と取材した記者が言う。新年度予算に、「缶・びん等資源物中間処理施設整備調査費」の名目で、六百六十万四千円が措置されていることが発端だ。「中間処理施設」というのは、現在の「近文リサイクルプラザ」の後継になる施設のこと。問題の概略をざっと――。

市内江丹別町芳野にある現在の最終処分場は、二〇三〇年に埋め立ての期限を迎える。市は検討委員会を設置して、次の処分場建設の準備を進めている。

同時に最終処分場に運び込むゴミの量を減らすため、市は可燃ゴミを焼却する清掃工場(近文)を二〇三〇年までに、硬質プラスチックも燃やせる施設にする計画だ。一九九六年に操業をスタートした現清掃工場は二〇一三年から四年間、約二十七億円をかけて設備改良、延命化工事を行い、二〇二六年まで運転が可能になった。

だが、硬質プラスチックも燃やすには、再延命化で済むのか、新たな工場・施設を建設しなければならないのか、その検討は未着手で、今年度(二〇一八年度)中に基本構想をまとめる予定だという。 “迷惑施設”の焼却施設を新たな場所に移すのはかなりの困難を伴う。だから、清掃工場を新設するということになれば、必然的に隣接する現リサイクルプラザの場所になる。

ゴールは新たな最終処分場が稼動する二〇三〇年と決まっている。それまでに、新最終処分場、リサイクルプラザの後継施設、そして清掃工場(焼却施設)を次々に造成、あるいは建て替えなければならない。時間がない。金もない。それで、取りあえず急を要するリサイクルプラザの後継施設は、用地の取得も含めて、民間に建設から維持・管理、運営をお任せできるPFIがあるじゃないか、ということになった、ざっくり言えば、こんな流れだ。

こうした事情を背景に、のとや議員は次のように質問した。

――これらの全体の事業費が、メーカーなどの概算見積もりでは、次期資源化施設(近文リサイクルプラザの後継)に約二十五億円、最終処分場に五十五億円、清掃工場に約二百八十億円、合計三百六十億円という恐ろしい金額がかかる予定とのことだ。

(工藤 稔)

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