3条通8丁目緑橋ビル1号館1階・TEL090-2876-4771

 「朝めし前田本舗」のあとに、お弁当屋さんがオープンした。経営はデザインピークス。知る人ぞ知る、旭川ラーメンをこよなく愛するラーメンバーズの伊藤友一代表の会社だ。

 お弁当のメニューは、基本的に三種類。レギュラー(五百五十円)、スペシャル(七百五十円)、豚バラ丼(五百五十円)。週一で、金曜日に、カツカレー(七百円)、カレー(五百五十円)も始めた。気まぐれで天丼(五百五十円)も。

 調理は、伊藤あいさん(37)、伊藤圭吾さん(35)の姉弟。あいさんは、エコール辻 大阪フランス・イタリア料理専門カレッジで学んだ。このビル四階で五年ほど食堂を開業し、ファンも多かった。

 九月一日の開店日は、宣伝もしていないのに行列ができた。二週間を過ぎて、おかずも充実してきたゾ。

 取材に行った日の「スペシャル」のおかずは、サケのフライ、豚肉の塩こうじ風味、高野豆腐と野菜の煮付け、レンコンのきんぴら、鶏肉のチーズはさみ揚げ、だし巻き卵、そして生野菜にご飯。どれも、手をかけたのが分かる、やさしい味付けだ。だし巻き卵の美味しいこと。

 「煮物の味付けに気をつかいますね。あとはバランスよく栄養が取れるおかずにすること。何かここだけの味、というものを作ろうと研究中です」とあいさん。

 この店舗は、今や世界に展開する「らーめん 山頭火」のオーナー、畠中仁さん(70)が創業した場所。九席のカウンターで、一日二百杯のラーメンを売ったという伝説の店でもある。店名の「緑橋カウンター」は、その物語にあやかったそうだ。

 新型コロナの感染状況を見ながら、年内には「イート・イン」も始める予定。ラーメン店を経営した経験がある圭吾さんが、独自のラーメンの味を研究中とのこと。日々進化するお弁当と、楽しみなイート・インのメニュー、目を離せません。

 定休日は土・日・祝日。営業時間は午前十一時半~午後二時(売り切れ次第閉店)。予約は午前九時ごろから、緑橋カウンター(TEL090―2876―4771)へ。(工藤稔)

ケロコのひとことメモ

 ラーメンの「朝めし前田本舗」のあとに、お弁当屋さんがオープンした。

 お店のマスコットキャラクターが可愛い。クマの後ろ姿なの。お店のガラス戸に描いてある。イラストレーターのあべ路子さんの絵だって。

 お弁当のおかずは、ぜーんぶ手づくりです。スペシャルを買ってみました。普通のおかずだけど、一品一品丁寧に作っているのが伝わってくる。玉子焼きが美味しかった。次は、豚バラ丼を食べてみようっと。

2021年09月21日号掲載