東光1条1丁目 TEL31―0031

 昨年七月にオープンした東光にある居酒屋「酔歌」が三月からランチを始めました。オーナーの高橋文男さんから昼の部を任されているのは岡崎めぐみさん(24)です。

 

 日替わりランチの献立はその日の朝に決まります。出勤するとまずは食材をチェックします。「ひとつの厨房を夜も昼も使うわけですから、その日使う食材は朝出勤するまで分かりません。緊張感があって楽しいですよ」と笑います。

 この日の「日替わり定食」(五百円)は、朝入荷した白菜を使った八宝菜。たっぷりの白菜にプリッとたエビと肉厚のイカが食欲をそそります。横に添 えられた玉子焼きはネギ入りです。食材は全て使い切るのが身上で、ネギの青い部分も捨てずに使います。ひじきの巾着包みは惣菜店での経験がヒントになった 一品。ひじきの美味しさがしっかり染み込んだ油揚げは最高でした。

 ご飯には必ず「ご飯のお供」が添えられます。本日のお供はこんにゃくでした。一晩味噌に漬け込んだこんにゃくをごま油と砂糖、しょう油で和えただけなのですが、甘さと香ばしさが絶妙でそれだけでご飯一膳ペロッと食べられそうです。

 岡崎さんが目指すのは「大人の給食」です。冷凍食品や出来合いは使わずしっかりと手間を掛けます。メイン料理に添えられる惣菜が豊富なところにも 心遣いが伝わってきます。切り干し大根、ゼンマイの梅肉和え、イカとタコと水菜の和え物などこれら家庭料理はオリジナルでありながら、ちょっと甘めの味付 けはお母さん譲りだそうです。

 ランチを始めてもうすぐ一カ月ですが献立の種類にもまだまだ沢山の引き出しがあるそうです。「自分の店を持つのが夢」と目をキラキラ輝かせる岡崎さんでした。

 営業時間は昼の部が午前十一時から午後三時(日曜定休)、夜の部は午後六時から午前一時。月曜定休。

(取材・草嶋一介記者)

ケロコのひとことメモ

 いいお店がないかなぁと探している毎日。先日、ランチののぼりがはためいている知らないお店を発見。早速Uターンして入ってみました。

 日替わり定食を注文。五百円なのでそんなに期待していなかったけれど…、これが大正解。熱々のサンマの塩焼き、初めて食べるソーセージの天ぷら、 サーモンマリネの上品な味付け、炒り豆腐も生姜がきいて美味しかった。スパゲッティサラダもツナの缶詰かと思ったら味付けしたマグロ。ご飯の片隅にある佃 煮も手作りでした。

 私くらいの年配の人が作っているのかと思ったら二十四歳のめぐみさん。いいお店を見つけました。今度は夜に行ってみます。

2012年03月27日号掲載