旭川支局に勤務した時代に知りあった、今は東京で仕事をしている元全国紙記者からメールが届いた。彼は福島県双葉町の出身である。その双葉町の首長が、原発事故発生の直後、多くの町民を置き去りにして疎開してしまった。その行動について彼なりに分析するメモを添付して、本文には次のようにある。

 ――先日は、猪苗代町に分散避難している双葉町の人たちに、わずかながらリンゴを持っていって陣中見舞いでした。傍観者ではなく、小さくとも出来ることからの気持ちで、記者の気持ちは忘れず、しかし、渦中に身を置くを実践したいと肝に銘じています。

 残念ながら、わが故郷双葉町の執政もひどいです。憤懣だけでなく、どこに問題があるのかをずっと考えていて、やはり有事のリーダーの役割、ということを考えてしまいます。

 今回の大災害では、折々の記録を自分なりに書きとめていて、双葉町の迷走についてもメモを起こしました。参考に添付しました。御高覧下さい。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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