六月一日から、電気料金が値上げになる。北海道電力の発表によれば、国に申請した値上げ率は、平均三二・一七%。電気料金の値上げは二〇一四年以来、九年ぶりだそうだ。

 ロシアのウクライナ侵攻による世界的なエネルギー価格高騰や円安の影響などで生活物資の価格上昇が相次ぐ状況を受けて、政府は二〇二三年度第二次補正予算に三兆円を計上、今年一月の使用分から、電気・ガス料金の補助を行う。国が値引き原資を電力・都市ガスの小売事業者などへ直接補助することで、利用者の請求料金を値引きする。

 四人家族の月平均の電気使用量の目安は四百㌔・㍗/時、ガス使用量は三十立方㍍だそうだ。この指標をもとに当てはめてみると、一月から八月までは、電気代が月二千八百円・ガス代が九百円の補助額、九月は補助額が半減し電気代が千四百円、ガス代が四百五十円となる。つまり、一月から五月までは国の補助金で電気・ガスともに料金は下がる。六月から八月までは値上げ幅が国の補助と同程度だから電気代はほぼ横ばい。九月からは値上げとなる。
 「電気代が三割以上も値上げになるなんて。買物をしても、何でもかんでも値上げ値上げよ。物価上昇率は一割程度だって報道されているけど、感覚としては二割から三割は上がっているわ。暮らしていけないわよ」と家人は怒る。老夫婦二人暮らしの我が家は食糧費だってわずかなものだけど、食べ盛りの子どもがいる家庭は大変だろうと心配する。「お父さんの会社の人たち、給料を上げてくれって言わない?」と矛先は、あらぬ方向に向けられたりして…。

 さて、話を戻して、電気料金。北電の藤井裕社長は、原発が稼働すれば火力の燃料費削減につながるため、「(二〇一二年から停止している)泊原発が再稼働すれば、電気料金を値下げする」と話していると報じられる。電気料金の値上げがそんなに嫌なら、泊原発の再稼働に反対するな、と言わんばかりである。

 以下、二月十五日に配信された「きっこのメルマガ」の要約を少し長いが引用しよう。

(工藤 稔)

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